偽りのドラグーン
『モーフィアスの教室』などでしられる三上先生の新シリーズ。このブログではシリーズ化してないものでも新シリーズとか書いちゃってる気がするけれど、これは本当にシリーズ化前提のもよう。
某国の王子が祖国に侵攻してきた帝国に家族を殺されつつも生き残り、その復讐のための力を得るために『竜騎士(ドラグーン)』養成学校へと入学する。
……というどこかで見た気がする感バリバリなお話。主人公には秘められた力が備わっているとういうところまでがお約束。ついでに双子の王子のビジュアルがテイルズオブジアビスに登場する二人となんか似ている気が……。
しかし王道とかお約束っていうのはやっぱり面白いから王道やお約束なんだと思います。既視感があってもサクサク読めるし、それなりに面白くはある。
が、前シリーズからいえることですが、この作家さんは大切な部分に描写が少ない。文章に緩急がない、物語の尺の取り方が下手、演出がなって無い、作品の見せ場がわかってない。いろいろ言い方はありますけど、とにかく重要で尚且つ絵になりそうなシーンをさらりと流してしまう悪い癖があるのですよね。
特に、場面が切り替わる直前などがそう。小奇麗にまとめることだけを考えて描写がお粗末になりすぎる。結果として読んでる側は多分に白けるという事態に陥ります。物語をつくる力と雰囲気をつくる力はちゃんとあるのに上手に使っていないんだな。
そんなわけで、この作品も最近ありがちな『王道という先達の作り上げた骨子に乗っかってるだけの作品』となっています。世界観も設定もキャラクターにも物語にも真新しいものがないんだから、せめて文章や描写で光るものを見せてくれないとぜんぜんダメだぜ、と。
本当は★一つで十分なんだけど、今時あえて『王道』を使った勇気に免じて★一つ追加。これから化ける可能性が無いわけでもないんで次も買うかな……。同時に刊行されるラインナップ次第かなー。
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