麻宮 楓/有河 サトル(電撃文庫) ★☆☆☆☆
電撃文庫8月の新シリーズの一つ。口絵を見た途端なにやら嫌な予感がしてきたけれど、やっぱり的中。
魔法学校に通う主人公の元に突然女の子が押しかけて……という、俗に『逆ドラ』と(なぜこういう類がこう呼ばれているのかはしらないけれど)呼ばれる展開。しかも女の子は記憶喪失で全裸でわがままで……とお約束です。
読んでいて唐突すぎるというか、強引な展開が多かった。とにかく多かった。キャラクターもしっかり確立されてないもんだから不自然な言動が目立ったり行動が意味不明な場面がとにかく多い。主人公やヒロインが突然キレだしたり、意味もなく神妙になったり、某誰かの憂鬱に出てくる有機ヒューマノイドみたいな不自然極まる性格の人がいたり。
それでいて物語の大筋は何のヒネリもなく、ヒロインの正体にしても序盤で既に気づいてしまう……というか、あまりにもあからさまだったから何かのミスリードなのか? と期待したけれど、そっちは見事に裏切られました。
ついでに登場するキャラクターに意味があんまり無いですよね。いなくても別に物語上の支障は無いというか……。ライバルである沙織や助っ人となる暦はともなく花梨とか何のために存在するのかがわからない……。他二人にしても特に存在感があるわけではないし。なんで主人公に惹かれてるのかもわからないし。その上そういった心の描写は『わかりやす』というよりはムリに目立たせようとして不自然に写るくらいだし。要するに『キャラクターの気持ち』ではなく『作者の都合』なのですよね。物語的にその方がいいからというだけでそういう描写を強引に入れているだけというか。トーク番組なんかでお飾りとして座ってる見た目がいいだけのタレントみたいだな、と。助っ人はともかくライバルにもう少し見せ場があってもよかったのでは、と思わずにはいられません。
要するに内容としては、単にエッチなハプニングや展開を詰め込んだだけの小説である、と。最後の展開もチープだったし、褒めるところが見つからない……。けなすだけじゃなくいい部分も見つけようとするのがこのブログの目的であるのに、なんだか最近こんな記事ばっかりなような気がします。どこかに面白い小説は落ちておらんかなー……。というより、私は最高に面白い小説を読んで、そこからなんとか批判すべき点や改善すべき点を探すのが好きなんだよなぁー……。こういうのはライト“ノベル”じゃなくてただのエッチな絵本なんだよなぁー……。
なんて言うか……批評しがいが無い。いつの日か私をグウの根も出ないようにさせる作品に出会えるんだろうか。出会えたらいいね!
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